ブログ 始めました リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 1月 10, 2021 日々の暮らしで感じた些細なこと、旅先での記憶に残った風景、心の琴線に触れた言葉、好奇心を刺激された物事。そんなことを、勝手気ままに落書きしたいと思います。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
いまこそimagineを歌いたい 5月 13, 2022 先日、歌手 MISIA さんが、ウクライナ情勢を憂いて、 50 年前のフォークソング 「花はどこへ行った」をリメイクして歌うテレビ番組を見ました。 花はどこへ行った 少女にすべて摘み取られた 少女は、無邪気な世界の人たちの象徴 平和は、ただそこに咲いているものではなく 大切に育てていかなくてはいけないもの 番組のメッセージが心に響きました。 ウクライナ情勢を前にして、私たちは何をするべきなのか、考えることが良くあります。 いまの私の答えは、 ウクライナで起こっている現実から目を逸らさないこと。 そして、ジョン・レノンの「 imagine 」を皆で歌うこと。 周りの人はみな笑い飛ばします。 所詮、世界は大国の思惑で動く。 それは、ロシアもアメリカも同じ。 金網デスマッチで、大国に一方的に叩かれる小国を目にして、 ただ、負けるな!ガンバレ! と、金網の外から武器を渡し続ける、もう一つの大国は、戦いを止めようとしているのではなく、小国が負ないようにしているだけ。 そのうち、大国が体力消耗するのを期待して。 所詮は、自分の身は自分で守るしかない。 だから、自分たちが、強くならないといけない。 私の周りは皆そう言います。 周りの人だけでなく、 世界の人々にそう思わせたことが、 プーチンの最大の罪だと思います。 ヒットラーやムッソリーニや日本軍閥は、これからも現れるのです。 私たちのなかに潜む、猜疑心や恐怖心がそうさせるのです。 だからこそ、いま imagine を皆で歌いたい。 発表から 50 年を経ても、今なおこの曲が色褪せないのは、その間、人が何も進歩していない証なのかも知れません。 続きを読む
宮沢賢治の理想郷 イーハトーブ 11月 28, 2021 宮沢賢治は岩手県花巻市の裕福な商家に生まれました。 大好きだった妹の死を目前にして詠んだ詩「永別の朝」の一句が有名です。 (あめゆじゅ とてちて けんじゃ) 宮沢賢治ファンの私の姉は、この句が大好きで、「いいでしょ〜」と涙ぐみながら訴えかけてきますが、私にはどうもピンときません。 「賢治兄よ、雨雪(みぞれ)を取ってきてくれよ。」 この言葉が訛っただけ、私にはそうとしか読めません。 「どこが良いの?」との問いに、私を納得させる答えはついに返ってきませんでした。 宮沢賢治の最も有名な顔写真は、視線を外した上目遣いの、はにかんだような表情が印象的です。 彼は稀代の空想家で造語の天才だったようです。 その最たる造語が「イーハトーブ」です。 彼の思い描いた人の暮らしの理想郷をそう呼びました。 熱心な真宗教徒であり、農民が幸せに暮らすために自分は何をすべきなのか、を彼は常に考えていたようです。「雨にも負けず・・」で始まる有名な詩は、そんな彼の理想とした生き方を表したとされます。 オノマトペ(擬音語や擬態語)を多用したことでも知られています。「風の又三郎」の冒頭の風の音「どっどど どどうど どどうと どどう」は特に有名です。東北地方の激しく冷たく吹きすさぶ風の音を、上手に言葉で表現したとされます。 「銀河鉄道の夜」では、主人公ジョバンニが偶然に乗り合わせた人達との会話を通して、人の本当の幸せとは何か、を読者に問うています。そして、その人達はみな亡者だと気づくことで、ミステリアスでファンタジックな物語に昇華するのです。何度読んでもピンとこない私は、恥ずかしながら、解説本を手に取り、ようやく理解することができました。 「宮沢賢治学会」なる組織があるそうです。 イーハトーブ館は学会の研究発表の場で、いまでも新しい研究本や解説本、絵本が絶え間なく出版されていて、展示販売されていました。宇宙飛行士・毛利衛さんも著者の一人です。 いまでも宮沢賢治のファンは絶えることがありません。 彼らの感性を揺さぶる何かを、宮沢賢治の残した言葉は持っていて、いまも何かを発信し続けている。 理屈先行型の理系男子の私には、到底理解できない魅力を彼は持っているのだ、そう理解することはできました。 宮沢賢治の言葉や物語は、頭で理解するものではないのかも知れません。 その日に訪れた「イーハトーブ館」は、建物のボリュー... 続きを読む
大和心を人問はば・・ 11月 13, 2021 古事記の研究で知られる、江戸時代の国学者、本居宣長の詠んだ和歌が気に入ってます。 「敷島の大和心を人問はば 朝日に匂う山桜花」 分かりやすく意訳すれば、こうなるようです。 日本人の根底にある美意識は何かと問われれば、 朝日に映える桜を前に、ただ美しい、と感じる心だ。 この和歌が好きなのは、宣長の感性の豊かさと表現の適切さを感じるからです。当代一の知識人が、古来からの日本人の根底にある美意識を和歌に託して理路整然と語る。 かっこいいな〜なんて、無いものねだりの憧れですが。 江戸時代、武家の学ぶ官学は朱子学(儒教)でした。著名人では林羅山や新井白石の名が上がります。 天地に上下の区分があるように、人の身分にも上下が定められている。私利私欲を抑え、常に敬の心にもち、身分秩序に合った生き方を心がける、そう説く朱子学は、幕藩体制を維持するのに好都合だったようです。 本居宣長は、仏教や儒教などの外来思想の影響のがない、古代の人々の心を知ることで、日本固有の精神を明らかにしました。 万葉集などにみえる、素朴でおおらかな精神、人の自然な感情の動きを大切にして、もののあわれ、を文芸の本質として捉えたとされます。 日本文化の本来の良さを知った上で、外国文化に接することが大事、そんな感性を大切にしたいと思います。 ただ、戦前の軍部が、この歌を曲解して国粋主義のプロパガンダに利用したため、敷島、大和、山桜花などの美しい言葉が、軍国主義のイメージを引きずるようになった事は残念でなりません。 大陸から適度に離れ、異民族に蹂躙されることなく独自の美意識を育んできた島国には、豊かな自然と四季の移ろいを愛でる穏やかで勤勉な国民が住まう。 様々な要素が組み合わさって、いまの日本があると思います。 この国に生まれた事、それだけで十分に幸せなのかも知れません。 続きを読む
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